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2005.09.04

工作船長漁3705

ドラマ「海猿」で有名になった海上保安庁横浜海上防災基地に、九州沖で自爆轟沈した工作船が展示してあるというので行ってみた。

入り口脇では工作船と対峙する巡視船から撮影された映像が流されていた。
ドラマ海猿とは比較にならない緊迫感。
保安官の雑談のような会話も入っており、耳を凝らせば「撃っちゃえ撃っちゃえ」とか聞こえてきそう。

工作船はさすが実物の迫力。
ロシア製の戦車用とも言われるエンジンを4基積んだ船は思ったより大きい。
そのスペースは大部分が機関室と荷室(工作用船舶を収納)で、居住空間はほとんど無かったらしい。
沈没の原因は自爆によって後部の観音扉が開き、荷室が浸水したことのようだ。
荷室は構造上浸水しても浮力には影響は無いが、自爆によって出来た穴から機関室に浸水し浮力を失ったとのこと。

確かに領海侵犯は許しがたいことだ。
しかし、きっとエラい人から「おまえ、行ってこい」と一言命令されて嫌々(かどうかは判らないが)はるばる日本に来て自決した兵隊の心境を考えると複雑だ。

この船の後部甲板には14.5ミリの対空機関銃が装備されていた。
この機銃の照準はクモの巣状に十字に切ってある超アナログ照準。
仰角、方位角はハンドルをぐるぐる回して調整。
それに対し巡視船の20ミリ機関砲は目標自動追尾装置付きのハイテク機関砲。
試合開始前から10ゲーム以上離されてるって。
船体射撃で開いた穴に下着や木っ端をつめて浸水を防ぐ努力も涙ぐましい。

北朝鮮の横暴さ、不誠実さを如実に表す展示であるが、同時に上層部と現場の悲惨なまでの乖離を思い知る展示だった。
この船が自爆する直前、本国に向けてその旨を報告をしていたそうだ。
きっとその報告はエアコンの効いた快適な部屋にいる指揮官に伝えられたことだろう。もしかしたら血の滴るビフテキと赤ワインでも飲っていたかも(イメージ)。

彼らはどんな思いで「自爆」のボタンを押したのか。なんだか気の重くなる展示でもあった。

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コメント

不審船って、以前「船の科学館」で展示されていたアレですね。横浜の海保基地に移送されたことは聞いていましたが、見学する時には連絡や予約などは必要なのでしょうか?気軽に見られるのなら、私も見に行きたいと思いますので、教えてくださいませ。

投稿: 八方面 | 2005.09.05 14:35

ふらーっと立ち寄って気軽に見学できます。
ただ、閉門が早いのでそこだけはお気をつけを。
私は二回行きましたが、休日に行ったときには「まるでそこで見てきたかのように」解説してくれる方がいらっしゃるのでより興味深く展示品を見ることが出来ました。

投稿: ごつ | 2005.09.06 00:05

了解しました。まどろっこしい手続きは不要なんですね。今度東横線&MM線に乗って見に行きたいと思います。

投稿: 八方面 | 2005.09.06 11:08

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