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2006.11.17

父親たちの星条旗

アメリカ海軍の艦船には、アメリカ軍が戦ってきた激戦地の名前を艦名としてつける場合がある。
多くは南北戦争など大昔の戦地名がつくが、空母ミッドウェイなど第二次大戦の戦地名もある。

強襲揚陸艦という空母に似た艦船にはガダルカナル、インチョン(朝鮮戦争の激戦地)という名が並ぶ中、オキナワ、そしてイオージマという名を持つ船がある。

硫黄島の戦いは、第二次大戦中死傷者数が日本軍より米軍のほうが多かった唯一の戦いだ。
この激戦のさなか、硫黄島最高峰の摺鉢山に星条旗を立てた海兵隊員3人がこの映画の主役。

丘に旗を立てる6人の写真は有名で私も知っていたが、この旗が立てられたのが昭和20年2月24日で日本軍の組織的戦闘が終結したのが3月26日だ。ちなみに上陸開始は2月16日だ。
私は勝利宣言として旗を掲揚したのかと思いきや、旗を立てたのは序盤も序盤なのだ。
道理で映画を見ていて旗を立てる前の描写なのかあとの描写なのかよく判らない場面が多かった。

アメリカにとって硫黄島と言うのは第二次大戦の中でも大きな位置を占める戦いである。
これは当然日本にとっても同じことで、広島・長崎は世界で最初と最後(のはず)の原爆投下というとても大きな歴史の1つであるが、同時に日本本土防衛のために市民を巻き添えに地上戦が行われた沖縄や、物量で勝るアメリカ軍相手に果敢に立ち向かった硫黄島もまた大きな歴史として覚えておかなければならないと思った。

それにも増して、戦時中だというのに戦時国債購入キャンペーンのパーティーの派手さは何だ??
国力の差を見せつけられた。
あとトルーマン大統領役が激似。ていうか、エンドロールで実際の硫黄島の戦いの写真が出てくるのだが、本人と俳優が似ているあたりも注目。

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コメント

 硫黄島2部作、もう一方の映画には、今離婚云々で有名な某歌舞伎役者が出演して別の意味で注目されていますねえ。
 硫黄島、あまり知られていませんが、ここの住所は「東京都小笠原村」でございまして、「都内で行われた地上戦」でもあります。
 国債購入、日本でも戦時中に発行された本(復刻版)や新聞縮刷版を読んでいると、「貯蓄は国力」のようなコピーと軍艦のイラストが入った郵便貯金PRの広告を時々目にします。でも国力の差は精神論ではいかんともしがたいですね。常に現状を冷静に分析し、予測をたてるのはいつの時代も、国家でも個人でも大切だと思います。

投稿: 二方面 | 2006.11.17 23:11

軽々しく感想書けない映画でしたけど良い映画でした。
米映画って「アメリカ万歳!」なものだったりするものが多いですが、淡々と事実(?)が描写されている感じがしました。
日本側から見た作品は、更に辛い気持ちになりそうですが見る予定(^^;

投稿: ごしゅりん | 2006.11.17 23:50

>二方面さん
硫黄島は日本軍が住民を疎開させたため戦死者は軍人だけでしたが、ガダルカナル、グアム、サイパンどこでも地上戦はあったし硫黄島はれっきとした日本固有の領土だったんですよね。
映画の中でも米軍将校が「硫黄島は神聖な日本の領土であるから激しい抵抗があるだろう」と言っていました。
都内で地上戦があった、というのは興味深いですね。

>ごしゅりんさん
メルギブソン主演の映画、ワンスアンドフォーエバーに似た空気を感じました。
日本版は確かにさらに辛くなりそうですが、日本軍の戦いをアメリカ人がどう描くかとても興味があります。
男たちの大和でみせたシドーの微妙な(失礼!)演技がどう演出されるかも含めてじっくり見たいと思います。

投稿: ごつ | 2006.11.18 00:18

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