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2006.12.16

「硫黄島からの手紙」を見た

第二次大戦を題材にした映画やドラマを見ると、軍の幹部には立派な人が多かったんだなーと思う。もちろん半分歴史上の人物でもあるので誇大評価なところもあるのかもしれないが。もちろん日本を敗戦という廃墟に導いた責任の一端も彼らは持っている訳だがそれはまた別の話として。

翻って今の自衛隊に彼らのような軍人さんはいるのだろうか。テレビで海上自衛隊幹部候補生学校や陸上自衛隊幹部候補生学校での教育訓練を見たことがある。それはもう過酷な訓練だった。幹部候補生の学校なので防衛大学校や防衛医大卒業生らをビシバシ鍛えるわけだが、その鍛え方は半端ではなかった。みんな教官に蹴飛ばされながらプールに落ちたり山道転がったりしてた。教官は「戦場で部下はお前らに命を預けるんだ」と事あるごとに言っていた。「お前らが『行け』といえば部下は決死の任務に就かなければいけないんだ」とも言っていた。たとえどんなに平和な国の軍隊といえども、そこは普通の学校ではなかった。
しかし、観艦式などで見る偉い人たちは皆物腰が柔らかく親しみやすい人たちばかりだった。まるで映画やドラマで見る将校のように。

こういっちゃなんだが、二宮和也が良かった。召集令状一枚で集合かけられ、遠く硫黄島まで訳も判らず連れて来られた厭戦気分丸出しの1等兵の演技は素晴らしかったと思う。ドラマ「硫黄島 戦場の郵便配達」で伊藤淳史がクリント・イーストウッドに「この映画のオーディションに参加しました」と言っていたが、どの役に応募したのであろうか。まさか…?

結局硫黄島は陥落し、東京は大空襲を受け、日本は戦争に負ける。栗林中将率いる小笠原兵団はいったい何のため、誰のために戦ったのか。そんな問いを映画は突きつけているように思った。
「栗林中将は素晴らしかった」「日本軍は硫黄島で米軍を感嘆させるほど果敢に戦った」で終わる映画ではない。父親たちの星条旗でもそうだったが、戦場とは別にもう1つ、戦争指導者がいる弾の飛んでこない「平和な」戦場がある。なぜアメリカ、カナダに留学経験のある国際派で親米派の栗林中将が、そしてロサンゼルスオリンピックの馬術で金メダルを取り、アメリカ人の友人も多かった西中佐がその信念とは正反対にあるとも言える「自決」という手段で人生の幕を閉じなければいけなかったのか。いったい戦争とは誰と誰が戦っているのか。戦争映画を見るたびに考えさせられる。

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受信: 2006.12.16 18:18

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