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2010.05.26

グリーン・ゾーンを見た

UFOが攻めてくる映画はアメリカ万歳なのに、実際の戦争を題材にするとなぜかアメリカという存在に批判的になるのはなぜか。
ハート・ロッカー」に続いてイラク戦争を描いた映画「グリーン・ゾーン」を見た。
制作費の違いからか、グリーンゾーンは終戦直後のイラクでロケをしたんじゃないかと思うほどリアルなイラクのバグダットを描いている。行ったことないけど。

砂埃の舞う中東の街角には古いカローラやパジェロがよく似合う。

ストーリーに特に目新しいものは感じなかった。
マット・デイモン演じるアメリカ陸軍上級准尉は空振り続きの大量破壊兵器探しにイライラしている。
当時極東にいた私でも当時イラクに大量破壊兵器があるか懐疑的だったが、彼はFOXテレビしか見てないんじゃないの?と思うほど存在を確信していて、徐々にその存在が疑わしくなっていく過程は言うまでも無く今更感が漂う。
まあ米軍人なんだから当然と言えば当然か。

しかしアメリカで「恐ろしく反米である」とも批評されたこの映画、アメリカ人がこの映画を見て反米だと感じる感覚には驚く。

映画のクライマックス。イラク人のセリフに思いをはせる。

はたしてアメリカは有史以来いく度も戦争をし、いく度も勝ってきた。
イラクもアフガニスタンも勝っているんだろう。アメリカ的には。

でも、完全勝利という意味では太平洋戦争が最後の勝利だと思う。
結果論ではあるが、太平洋戦争を含む第二次大戦は敗者も負けっ放しではなかった。
日本、ドイツ、イタリア、すべて今では世界でそれなりの存在感を持つ国である。

きっとアメリカはこの時の甘い果実を忘れられずにいるんだろう。
イラク戦争終結時もアメリカイラク両国から戦後の日本の歩んだ道をお手本に、という空気もあっただろう。

映画は各民族の意見が乱れ飛び紛糾するイラク統治評議会のシーンで終わる。
アメリカは何のために戦争をしたのか。この手の映画を見ると決まって思ういつもの感想を抱きつつ映画館を後にした。

今年はイラク戦争終結8年。
戦後日本でいえば1953年。サンフランシスコ講和条約締結の翌年、まさに独立国として国際社会を歩み始める第一歩を記した頃である。

ちなみに時系列としてはハート・ロッカーの舞台はグリーン・ゾーンよりあとなのに、HMMWVのGPSナビゲーションはグリーン・ゾーンの方が格段に見やすい画面なところも注目。

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コメント

初めまして。初めてコメント出します。
ブログのはしくれなんて・・
とても素晴らしいブログで、ファンですよ。
興味のあるものが私と似通って嬉しいです。
「グリーンゾーン」を明日29日に観に行く予定です。
アメリカと戦争に関する記述、共感します。
若い時、貨物船に乗っていて、直接ベトナムには行きませんでしたが、香港に休暇できている陸軍の若い兵士と飲み明かしたことがあります。「この休暇が終わってサイゴンに帰ると、たぶん死ぬね。だからこの金は全部使っちゃう」と云っていた高校中退の兵隊の顔を今でも覚えてます。
また、寄らせてもらいます!

投稿: 湘南オヤジ | 2010.05.28 18:37

>湘南オヤジさん
初コメントありがとうございます。
ファンだなんて…恐縮です。

ベトナム戦争の頃のお話は興味深いです。
当時は今の中国なみに日本がノリノリだった時代ですよね。
その頃に海外に行かれていたとは…うらやましい(笑)

グリーン・ゾーンはなかなか面白い映画でした。
娯楽的にも面白かったし、ポリティカルアクションとしても楽しめました。

投稿: ごつ | 2010.05.28 23:44

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